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月川拓海の世界 2017/8

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旧世代のDAZキャラクターのエクスポートについて

 written by 月川拓海 投稿日時:2017/08/22(火) 19:56

Genesis以降の新世代のDAZキャラクターは、ポリゴン数が3~4万前後と少なく、iCloneに移植しやすく、移植後も動かしやすいので問題は少ないです。

しかし、Victoria 4(V4)やMichael 4(M4)以前の旧世代のキャラクターは、ポリゴン数が十数万もあり、そのままでも3DXchangeが停止してしまうものもあり、やっかいです。

3DXchangeが停止してしまった場合、最初にチャレンジしなければならないことは、ポリゴン数を減らすこと、つまりポリゴンの減数です。元の30~40%くらいにまで減らさないと移植できない場合もあります。キャラクターの器量がかなり落ちますが、動かないよりはマシと思って使っています。人の形をなさない10%にしても移植できない場合もあります。

ポリゴンを減数したことによって移植できても、キャラクターに付けたモーフが取れてしまって元のV4やM4の姿に戻ってしまうこともあります。私はこの現象を「先祖返り」と呼んでいます。

キャラクターの顔の先祖返りを防ぐには、次の2通りの方法があります。

(1) FBXで出力する前にDAZ Studioでキャラクターのheadを選び、Parameterタブの「Currently Used」の項目に全部カギをかける。必要ならポリゴン減数も行う。

この方法は、キャラクターのモーフがすべてパラメーターの調節によって作られている場合は有効です。

[例1]
MDD My Little Dolly for V4.2Miss Daizy Dressという服を着せると239688 ポリゴンになり、3DXchangeが停止して移植できませんでした。しかし、Decimatorで全体を40%にまで減数し、76864ポリゴンにすると移植できました。ZBrushで加工したものでも同様に減数したら移植できました。

[例2]
MH Ash for M4でもImmortal Roninという服を着せると57334ポリゴンになり、3DXchangeが停止して移植できませんでした。しかし、Decimatorでキャラクターを50%、他を約40%にまで減数し、157334ポリゴンにすると移植できました。

[例3]
V4用のモーフ「Scotlyn for V4」はパラメーターのScotlyn、MCMScEyeCIR、MCMScEyeCILに鍵をかけたら移植できました。


(2)  DAZ Studioから3DXchangeへの書き出し設定を変える。

書き出し設定は、DAZやPoserの一般的な素材の場合は、通常は「0 head Export、Final Anything Bake」だけできれいにエクスポートできます。

しかし、キャラクターの制作者がパラメーターに特別な仕掛けを仕込んでおられる場合は、どこにそれが仕込まれているのかを見つけ出し、書き出し設定で「Bake」しておかないと先祖返りは阻止できません。(1)の方法で移植できない場合、こちらの方法で移植できることがあります。

DAZ StudioからFBX形式で書き出す時に現れるFBX Export Option画面の中央付近にあるEdit Morph Export Rolesという文字部分をクリックするとFBX Morph Export Rulesという画面が現れます。
ここに「Bake」しておかなければならないモーフの「キーパラメーター」の名前を「add」するわけです。

「キーパラメーター」の見つけ方は、3DXchangeの画面のExpression Editorの中にあります。
head_PBMDC_01からhead_ラストまで1個1個クリックするか、Expression Editorを開いてパラメーターを1個1個動かしてKireiなどのモーフを付けた顔に変化するまで辛抱強く検査するのです。

こうやって明らかにしたものを以下に書いておきます。
Edit Morph Export Rolesをクリックし、次に「add」ボタンをクリックして、書き出し設定に次の項目を追加し、「Bake」にすればモーフが反映されます。
Aiko3用のモーフ「Sylfie」           : head.PBMCC_01
Aiko3用のモーフ「Kirei na Kanjou for Aiko 3.0」: head.PBMRealistic
V4用のモーフ「FR Venus」           :Face002とFRVenus
Hiro 4用のモーフ「H4_M02」:H4、H4_M02 、PBMCC_01、PBMCC_02、PBMCC_03、PBMCC_04、PBMCC_05
V4用のモーフ「Sasi Maeko」         :head.PBMCC_18とhead.PBMCC_15

下の画像はMDD My Little Dolly for V4.2を出力する前のDAZ Studioの画面で、Decimatorで全体を40%に減らし、Parameterタブの「Currently Used」の項目に全部カギをかけています。画像をクリックすると大きくなります。
Currently Used

下の画像はFBX形式で出力したKirei na Kanjou for Aiko 3.0を3DXchangeで読み込んだ画像で、Aiko3に先祖返りしています。
Aiko
下の画像は、このExpression Editorのhead.PBMRealisticという項目をクリックした瞬間のもので、Kireiのモーフが綺麗に反映されています。
Kirei
下の画像はKireiの出力設定画面で、head.PBMRealisticというキーパラメーターの名前をaddしてBakeしています。
Kireiの出力設定

My Little Dollyを買いました

 written by 月川拓海 投稿日時:2017/08/21(月) 23:19

RenderosityでMaddelirumさんのVictoria 4用のMy Little Dollyが70% OFFになっていたので思わず買ってしまいました。

DAZ 3DでもVictoria 4やMichael 4などの旧製品のバーゲンセールが盛んになっていて、つい色々買ってしまうのですが、Genesis以前の旧製品のキャラクターをiCloneに移植すると、モーフが取れてしまって顔や体形が素のVictoria 4やMichael 4などに戻ってしまうことがよくあります。月川はこの現象を「先祖返り」と呼んでいます。

My Little Dollyでも「先祖返り」が起こったので、iCloneへの移植に手間取りました。明日は、旧製品でのこの「先祖返り」を防止する方法について書こうと思います。

今日の絵は、左がMy Little Dollyで右がZBrushで加工したものです。DAZ Studioでレンダリングしているのでまだ「先祖返り」は起こっていません。
Iray2
Iray

自作ヘアと加工キャラ

 written by 月川拓海 投稿日時:2017/08/18(金) 23:38

2日ほど前にゲームキャラクターのヘアスタイルの作り方動画がYouTubeにアップされました。動画では、マスクした部分をExtractで抽出し、髪の塊として徐々に増やしています。そして、所々に短冊状の房をくっつけています。これなら薄っぺらい短冊を何重にも重ねなくてもボリュームを出せるので、いい方法だと思い、真似してみました。


しかし、髪のテクスチャがうまく乗らず、凹んでいます。ヘア作り、難しいです。
今日の絵は、自作したヘアと加工したキャラです。左はiCloneキャラ、右の2体はDAZキャラを加工しました。
自作ヘア

ZBrushで髪の毛を作成中

 written by 月川拓海 投稿日時:2017/08/15(火) 23:18

ZBrushで髪の毛を作成中ですが、意外に手こずっています。
分け目をつくるのが結構大変だし、UVマップもつけておかないと髪の毛のテクスチャが上手く乗ってくれません。
iCloneで綺麗に揺れる髪にするには、まだもう少し時間がかかりそうです。

気分転換に、ZBrushでAssassinのキャラクターをMMDキャラクター風に加工していたら、わりと楽しかったので、製作途中の髪の毛を乗っけてみました。

            加工中のAssassinキャラクターとZBrushで作った髪の毛
 
Base Male加工1

DAZキャラクターの髪の構成

 written by 月川拓海 投稿日時:2017/08/10(木) 23:28

ZBrushのブラシの形状を変えることができないという一昨日の悩みがthattori43さんのアドバイスにより解消できました。
Stroke → Curve Modifiers の中にある " fH " というボタンを押さねばならないのに、月川はブラシの Curve Modifiersの " fH " というボタンを押していたので、ブラシの形を変えられなかったのです。
問題が解決できたので、前に進むことができました。thattori43さん、ありがとうございました。

今日は、髪を作っていく前に、気に入っている髪型がどのような構成になっているのかを調べてみました。

一番気に入っているSOTO's Vincent for The Freak 4は、Base、Front、Hairという3つの部分からできていました。
iCloneでいくら揺らしても頭皮が見えなかったのは、Baseというガードがあったからなのだということが分かりました。このヘアはUV展開されておらず、Base、Front、Hairのそれぞれに同じテクスチャがつけられています。このことはPhysicsを設定する時に、とても便利なので、UV展開せずに作ろうと思います。

SOTO's Vincent for The Freak 4以外に、HMHM hair and MGHM hair for V4/A4Estal HairLittle Melody HairHampton HairSummer Hairでも構成を調べてみました。解りやすいように、髪の毛のテクスチャの代わりに色付きの平面でも表現しています。

構成がよく分かるようにiClone7で動画にしてみました。サウンドは甘茶の音楽工房さんの「春のパヤパヤ」です。
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