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月川拓海の世界 2017/8/4

旧世代の服をG3F用にコンバートするツールを試してみました

 written by 月川拓海 投稿日時:2017/08/04(金) 22:11

Wear Them All - Autofitting Clones and Clothing Smoothers for Genesis 3 Female(s)(24.95ドル) を買って、旧世代の服をG3F用に上手くコンバートできるかどうかを試してみました。

この素材は、Genesis 2 Male(G2M)、 Genesis、 Victoria 4 そしてMichael 4 用の服をGenesis 3 Female(G3F)で使えるようにするツールです。

一番の目的は、Genesis用の振袖をG3Fに着せてiCloneで踊らせることでした。

旧世代の服やドレスが使えるということで、これまでにもPoser 覚書さんぼたんさんなど、何人かの方がこのツールの紹介をされています。

しかし、このツールで変換した服を着用させたキャラクターをiCloneに移植して、ちゃんと動かせるかどうかを調べた報告はありません。なので、自分で調べることにしました。

結論を言いますと、G2M、Genesis、Victoria 4、Michael 4用の服のいずれも、体にフィットした服はわりと綺麗に着せられたのですが、袖のある着物のような服では上手く着せられませんでした。
★1ピッタリの
上の画像は、左からG2M、別のG2M、Genesis、Victoria 4、Michael 4 用の、いずれも体にフィットした服をG3Fに着用させたものです。

★2着物失敗
上の画像は、左からGenesis、Victoria 4、Michael 4 用の着物をG3Fに着用させたものです。GenesisとMichael 4 用に関しましては、横から見たキャラクターも入れておきました。

この製品に付属していたガイドを読んで「Edit - Geometry - Convert to SubD」や「 Edit - Geometry - Apply Smoothing Modifier」といった処理を施しても着物は上手く着せられませんでした。

ちゃんと服を着用できたキャラクターは、iCloneに移植後も上手く動かすことができましたが、上手く着用できなかったキャラクターは、iCloneに移植しても上手く動かすことができませんでした。

★3DAZ Studioでの動きの
上の左の画像は、Genesis用の振袖を着用させたキャラクターをDAZ Studioでポーズ変更したもので、すでに袖が破たんしていました。右の画像は、これをiCloneに移植して動かしてみたもので、当然のことながら、袖が破たんしていました。

★4ボーン
上の画像は、左がG3Fで右がGenesisです。ボーンを表示しています。
Genesis用の振袖には袖にボーンが仕込んであり、G3Fに「Fit to」するまではボーンがちゃんとあります。しかし、「Fit to」した瞬間に袖のボーンが消失してしまいます。
ZBrushで袖のメッシュの形を整え、きれいな形にしても、「Fit to」した瞬間に変な形になってしまいます。

★ウエイトマップ
上の画像は、左がG3Fで右がGenesisです。ウエイトマップを表示しています。
どちらも同じなので、ウエイトマップが原因ではないようです。

GenX2による処理でも完璧な移行は難しく、世代間のモーフ移行はもともとのメッシュ構造が同一ではないため、近似にすぎず、完璧に同一にはならない。という報告もあり、自分でもGenX2の他、Texture Convertor、Cross Dresser4など過去にもいろいろ試して痛い目に会っていたことを思い出しました。

というわけで、せっかく買ったツールでしたが、Genesis用の振袖をG3Fに着せてiCloneで踊らせるという目的のためには役に立ちませんでした。残念です。